隣の席で恋の話しをする男子高校生二人組。
「最初はなんとも思ってなかったのに、体育祭ぐらいから、目で追うようになった」
「そうなんだ、好きな子とかいるのかな、知ってる?」
「どうだろう、うわさとか聞いたことないけど、他校にいるのかな?」
ため息ついたり、どうしようと、うつむいたり。
.......
会話の流れでなにげなく相手に聞いちゃえばいいのに。
あたしはそんな風に思ったあとで、ハッとした。
大人になって得たべんりな経験値は、ときどき、
ピュアネスな醍醐味のじゃまをするね。
大人は不器用なガラスのハートをなくしたのかな?
いや、なくしたんじゃなくて、きっと、忘れてるだけ。
隣で聞き入るあたしの耳はダンボになる。
hana
↓Click me!