五木寛之の『大河の一滴』という本があるのね。
エッセイのような、お叱りのような、ボヤキのような。
だいぶ前に大ベストセラーになった本だから、
きっと知ってる人も多いかと思うな。
で、今ごろ読んでますよ。遅いって?
その中、ポジティブ思考と、ネガティブ思考についての章があったの、
そんなの、断然、ポジティブの方がいいんじゃないの?
ふつうはそう思うよね、心にとっても、身体にとってもさ。
でもね、NHKのドキュメンタリー番組で実験したとかいう、
こんな斬新な実験結果が、書いてあった。
“人間というものは、いいことをイメージして、喜びを感じとると、
細胞が活性化して、生命がいきいきとよみがえってくる。
しかし、同じ実験で、こんどは被験者に、
自分の生涯でつらかったこと、悲しかったことを思い返してもらう。
すると、なかには涙を流してしまう人もいるけど、
結果は驚いたことに、喜びを感じたときと同じように、
細胞が全部いきいきと動きだして、免疫力が高まってくる。
本当に深く悲しむということは、感動することですから、
喜ぶと同じように人間の生命力を活性化し、免疫力を高めます。”
すごい意外、というか、なんか安心したぞ。
そして、自分の長年の思い込みを発見した!
「感動」ってことば、いわゆる、いい意味で使うことが多いじゃない?
だけどさ、「感」=心の動き、だから、
「感動」=深く心を動かされるさまになる。
べつに、いい意味、というか、うれしいことでも、
かなしいことにでも、深く深ーーく心を動かされたら、
それは、すべて「感動」なんだね。
もちろん、感動の要素は、うれしい、かなしいの種類だけじゃないし、
その他の無数にある「ことばにならない、むずむずするくらい、心が動くこと」が、
免疫力を高めてくれるなら、こんな便利なことはない!笑
喜怒哀楽の激しーーい、感動屋さんに、吉報だよね。
ふと考えてみると、ヨボヨボのおじいさんでも、
戦争中の話しになったりすると、活気づいて話してたりするよね。
失恋して、最初は、友達にも話せないくらい、誰にも会えないほど落ち込んでも、
しばらくすると、「まったくあの野郎よぉーーー」なんて、ビール片手に言えるし。
どんなに、つらいことがあっても、時が経って、
愚痴として、または、笑い話として話せるときがきたら、
その体験が、免疫力活性のいいエサになってくる。
そう思うと、もっともっと、無茶してもいいかなと思ってくる。笑
てことは、ポジティブ思考とか、ネガティブ思考とか、もう、どうでもいい。
つらい体験、うれしい体験、苦労した体験、かなしい体験、
これからは全部捨てずに、再利用して、すべてを自分の免疫力に変える。
「スーパー・エコロジー思考」!
お客さん、最新は、これですよ。